ユーモアの分類
人間の思考を大きく四つに分けると、Ⅰ情報の統合、Ⅱ情報の発見、Ⅲ情報の操作、Ⅳ情報の処理がある。
言葉というのは、「赤い」「動く」「花」だけでは意味をなさない。「赤い花が動いている」というように、文章化することで、一つのまとまった意味をなす。ばらばらだった情報が統合されたのだ。また、単語を入れ替えたりすることで、情報を操作することができる。操作することで、想像上の考え方やパターンに当てはめた表現を提示することができる。
Ⅰ情報の統合には、意外な言語化、コメントがある。 情報は言語化されることで統制、整理されていく。コメントは経験や知識とライブの体験を比べ浮かびあがってくる。意外な言語化では、①意外な分類、②意外な評価が重要となる。
Ⅱ情報の発見、意外な発見は面白いねたとなる。意外なものを探すことは、事実の探索である。常識外、意識外を探すのだ。
Ⅲ情報の操作では、意外なものをつくる。意外な思いつきが大切である。意外なものをつくるのには、シュミレーションをする、想像力が求められる。意外なシチュエーションを提示するのだ。仮定、推論の結果どうなるのかを考えるのだ。これは虚構の世界の構築である。
Ⅳ情報の処理には、論理に関することと表現に関することがある。情報をパターンに当てはめて考えていくのだ。
Ⅰ意外な言語化・コメント
1.名前を決める ぼくの禁酒主義ぶただよ 『エーミールと60ぴきのざりがに』リンドグレーン
2.定義○○は△である(事象を言葉の説明と結びつける) ヘビ・・・長すぎる『博物誌』ルナール
3.連想 「岸さんて、遅刻は多いし、ストッキングはよく伝線させるし、うかつでボーッとしてるけど、ときどき光るよね」と、よくわからん評価をされた。ときどき光るって何? 私はホタルか。『笑うナース』岸香里
4.共通項を見つけ・たとえる・比喩 紀の国屋みかんのやうに金をまき 柳多留
5.意外な縁 墨田川 樽の中まで浪の音 『柳多留』
①意外な分類 6.暗示 彼女は今年五十八(ということは、誰よりも、彼女自身が真っ先に承認するだろう)。『エズミに捧ぐ』サリンジャー
7漠然とした意味を限定する 「これは表彰ものだ」 「最初で最後でショウ」
8.違う←同じ 「なんだい。それがドレミファかい。おまえたちには、それではドレミファも第六交響楽も同じなんだな」 『セロひきのゴーシュ』宮沢賢治
9.同等比較 「わしが考えていたより、だいぶ賢い。」と王さまがいいました。「まず、ネコと同じくらいに賢い『公園のメアリー・ポピンズ』P.S.トラヴァース
10.代理を立てる 役人の子はにぎにぎをよく覚え 『柳多留』
11.同じ⇔別 「バッタた是れだ、大きなずう体して、バッタを知らないた、何の事だ」(略)「そりゃ、イナゴぞなもし」 『坊ちゃん』夏目漱石
12.当てはまらない 「なんてことだ! あいつはきょうの天気のことさえ私に話せない! いや、天気ほど関心をひくものはないのだからね! あいつは低能だよ。」『失われたときを求めて』プルースト
13.やらない 西郷さんの銅像に『武蔵丸』という垂れ幕をつるすのは止めなさい。
14.提示→当てはめる ぼくは猫以外のものなら何でも我慢できるがあいつはその猫だ。『終わりよければすべてよし』シェイクスピア
15.抽象の段階の変換 さみだれを あつめて早し もがみ川 芭蕉
②意外な評価
16.解釈 われわれはみんな他人の不幸を平気で見ていられるほどに強い。『ラ・ロシュフコー格言集』
17.別の解釈の提示 「そんなに若いのに、そんなにかたくななのか?」「こんなに若ければこそ、真実を申します。」 『リア王』シェイクスピア
18.プラスをマイナスに受け取る「あゆみさん、この写真かっこいいでしょ、取っておいてください」「そうね、魔よけに玄関にでも貼っておこうかしら」
19.マイナスをプラスに取る 怒り 血行をよくする。したがって、ときどき怒りを覚えることは体によい。 『紋切型辞典』 フローベール
20.ゼロ→+ 清掃婦が十円を拾い「これ落ちてました」道場の席主「これ取っておいて。これで旅行にでも行ってくれ」
21.マイナス思考 人生は短く、お金は少ない。『三文オペラ』ブレヒト
22.居直る・マイナスを否定しない 太るならおいしいもので太りたい サラリーマン川柳
23.尊大 「先生、そうお怒りになっちゃ、おからだにさわります。それよりシューマンのトロイメライをひいてごらんなさい。きいてあげますから。」「生意気なことをいうな。ねこのくせに。」 『セロひきのゴーシュ』宮沢賢治
24.卑下 どうしようもない私が歩いている 種田山頭火
25.無価値・無意味【プラスのはずが無価値】 褒美にプランクトンをあげよう。
26.都合よくする 「芸者ァ三人ばかり生け捕ってもれえてえ。芸が達者で、器量よしで、酒を飲みたがらねえ、ものを食いたがらねえ、で、こちとらにいくらか小遣いをくれるような芸者を・・・・・」『宿屋の仇討』
Ⅱ意外なものを探す ①意識外 1.提案 「まあ、どうしましょう? 野獣じゃありませんか! 総理大臣をよびにやりなさい!」『公園のメアリー・ポピンズ』P.S.トラヴァース
◎.違うもの提案 「だが、もしあんたのいとこが、あの草むらにいるんだったら、まず、カブトムシってとこじゃないんかね?」『公園のメアリー・ポピンズ』P.L.トラヴァース
2.唐突 多くのことが変わろうとする今、僕たちは今までの生活と縁を切って、一年生になったらどうだろう。 『マルテの手記』リルケ
3.別の候補 「気楽も気楽でないも、世の中は気の持ち様一つでどうでもなります。蚤の国が厭になったって、蚊の国へ引越しちゃ、何にもなりません」『草枕』夏目漱石
◎.別の用途 黒犬をちょうちんにする雪の道
4.より適切な候補「どうも写真は大阪の方が東京より発達しているようですねと云った。すると岡田が「浄瑠璃じゃあるまいし」と交返した。 『行人』夏目漱石
5.否定.「俺、変態じゃない」「じゃ、ただのすけべだ」
◎not A but B 朝永振一郎「あのブドゲルさんという教授はたいしたもんだねえ。あんなに小さくて細かい粒子同士を正面衝突させてしまうんだもの。ぶつける名人だよ。ブドケルさんじゃなくてブツケルさんだ」
6.目前 モスクワの最大の関心事は噂話ですよ」と彼は言葉をつづけた「いまはあなたと伯爵の噂でもちきっています」『戦争と平和』トルストイ
7.A A' B 加茂川の水、双六の賽、山法師、是ぞわが心にかなはぬもの。『平家物語』
8 疑問 「何を読んでおられますな、殿下?」 「言葉、言葉、言葉」 『ハムレット』シェイクスピア
◎.選択疑問に別の候補 「どっちの味方なんだよ」「バカ両方敵だよ」 『みゆき』あだち充
◎.自問自答→都合よくする 答えはイエスだったのかノーだったのか・・・・たぶんどちらでもあったのだろう。『灯台へ』ヴァージニア・ウルフ
②常識外を探す。12.盲点◎当然 彼女が母親になったのは哺乳類だったからだ。『レ・ミゼラブル』ユゴー
9.通常とのずれ ⅰ本音 もしこじきに週10ポンドでもかせぐことができたら、たちまちこじきは立派な職業ということになるであろう。 『パリ・ロンドン放浪記』オーウェル
ⅱ.エゴ 他人の癖ほど改善の必要のあるものはない。『ノータリン・ウィルソンの悲劇』マーク・トウェイン
ⅲ.常識とは別の見解 「(太った男性)沼さん、巨乳だ」
○反対言葉・あべこべを言う 「先生、何歳?」「いくつに見える?」「82歳」「若い」
ⅳ.謎を残す「私小畑さんから変なことを言われたから・・・」「変なことって! どんなことです」「何でもありませんけどね」 『田舎教師』田山花袋
ⅴ.根本を疑う 我々動物は家に住んだり、寝台に寝たり、服を着たり、アルコール飲料を飲んだり、煙草を吸ったり、商売をしたり決してしてはならない。すべて人間がやることは悪なのだ。『動物農園』オーウェル
ⅵ.禁止の実行 「いかんと言ってはいかん」
ⅶ.危険 赤信号みんなで渡れば怖くない。 ビートたけし
ⅷ.無理な要求 スモーカー吸うのは許す吐き出すな サラリーマン川柳
10.意外 ⅰ.意外な体験 田舎医者へびを出したで名が高し 『柳多留』
ⅱ.意外 広東語では「アイスクリーム5つ」を「シッコウンコ」と発音する。『とんでも一行知識の世界』唐沢俊一
11.本筋 なるほど かみなりを真似て腹掛けやっとさせ
12.本筋とのずれ ⅰ.場違い 「宣誓、私たちは宿題を忘れました」
ⅱ.非合理 にげた鳥 両手ひろげおつかける
ⅲ.うまくいかない 「よその飼い猫は,鼠を取るのに、うちの猫は鶏しか取らない。」『紅楼夢』
ⅳ逆効果 自分は人に好かれていると確信することは、しばしば必ず人にきらわれるもととなる。『ラ・ロシュフコー格言集』
ⅴ.かっこ悪い 柱にも少シ葉の有ル旅芝居 『柳多留』
ⅵ.あやしげな話題提示 阿部「アベサダって最近まで生きてたらしいですよ。」「どうして知ってるんですか?」阿部「実は、僕、アベサダの親戚なんです。」
ⅶ意地悪 「坂田君、頭のよさそうな顔してるでしょ」「本人が聞くと喜ぶから内緒よ」
ⅷ.間違い 歴史の時間・「ルネサンスって巻き毛の人だったよね」
○取り違い
「バカがいっぱいいる! 〈バカとはスペイン語で牝牛のこと、念のため〉」『スペイン子連れ留学』小西章子
○混同 こんな政治家は困る⇒PSEマークを見て牛肉は安全と思う政治家。
○類音で間違える
「あ、ほらほら。あの人、本出した人。何だっけ、えーと・・・・・・オトボケさん!」『五体不満足』乙武洋匡
○両立できない 住所は東京都札幌市心斎橋
○誤った方法 木に縁りて魚を求む
○変 「無農薬を使ったみかんを作っていらっしゃいます」 『日本語必笑講座』清水義範
◎無知 余は漱石と二人田圃を散歩して早稲田から関口の方へいたが方六月頃であつたらう、そこらの水田に植ゑられたばかりの苗がそよいで居るのは誠に善い心持であつた。此時余が驚いた事は、漱石は、我々が平生喰ふ所の米は此苗の実であることを知らなかつたといふ事である。 子規
◎わざと間違える 「値段は」「三百五十万円」
Ⅲ意外をつくる ○シュミレーション ・条件・前提(根拠)⇒(類推・シュミレーション)⇒結果
1.推理の面白さ 上を向いてしゃべる女の子がいました。これは背の高い人を自分の恋人にしたからと思ったら、やっぱりそうでした」
2.推理結果の面白さ お父さん、掻いて、後ろ。お父さんがいなくなったら、誰が掻いてくれるの? もう自分の家の柱にこすりつけるしかないんです。家が倒れます。『有効期限の過ぎた亭主・賞味期限の切れた女房』綾小路きみまろ
3.具体化 「高校の頃、ビッケに似てるって言われてたの」「お父さん、ひげもじゃだったでしょ」「親子で海賊やってるでしょ」
○具体例を挙げる 「あの人ってほんとに馬鹿よ」と彼女はアマランタに言った。「わたしのために死ぬような苦しい思いをしている、ですって。まるで、わたしが腸閉塞みたい」 『百年の孤独』ガルシア・マルケス
4.うその事実 天童よしみ「二十代の頃に料理教室に通ってました」 グッチ祐三「まだ最近のことですね」 『きよしとこの夜』
◎事実の逆 マケドニアのピリッポス(二世)にひやかされた食客が、「私が陛下を、お養い申し上げているのではございませんか」 『食卓歓談集』プルタルコス
◎うそばれる 『スクールウォーズ』にも出てきた、あのラーメン屋あったろう? 「喜楽」という店だった。忘れもしない、雨の日だったよ。そこでたくさんの生徒がタバコくわえててね、ぼくが入っていったらみんな捨てたんだけど、「おい、いま何くわえてた!」って問いつめたら、「ああ、おれは指くわえてたんや」(笑)。「バカタレ! おまえの指はそんなに白いんか!」って言って殴ったら、コーラがダーッと倒れて割れてなあ(笑)、弁償したのを憶えてるよ。 『気づかせて動かす』山口良治・平尾誠二
5.間違った前提(根拠)、条件⇒間違った結果
ⅰうそを本当として話をすすめる 「俺の妹実は広末涼子だったんだ」「広末の兄きって馬鹿だったのか」
ⅱ間違いのシュミレーション 本日回転の店⇒店が回りだす(CM)
ⅲ法則を無理やり適用「で、この新しい育毛剤は確かに効くんですか?」「もちろんですとも、お客さん。昨日、私の鉛筆に一滴落ちたら、今日はそれが歯ブラシとして使えるんですよ」 『ジョークで学ぶドイツ語』押野洋
ⅳ比喩を本気にする 芸術が爆発だったら危なくて美術館へ行けんじゃないか、 『ことばの国』清水義範
6.おかしな根拠 石油が値上がりしているのは僕のせいです。『爆笑問題の学校VOW』
7.ロールプレイ(決めつける(役割を与える⇒推論する・誇張・話がふくらんでいく)
魚 もし、○○が魚だったら? 「子どもは何人うむんですか?」「・・・・・」「十万匹産卵するんでしょ」
8.架空(ありえない仮定) おのが身は、この国の人にもあらず。月の都の人なり。それを、昔の契りありけるによりなむ、この世界にはまうで来たりける。『竹取物語』
9.ありうる仮定 最低賃金を上げることを嫌がる経営側に対して、私は次のように問いたいです。「あなたの息子(あるいは娘、妻)が時給六〇〇円、七〇〇円で働いていることを知ったら、あなたはどう思いますか?」と。『格差社会』橘木俊詔
10.反実仮想 俺が総理大臣だったら、こういう法律をつくる。渋谷の街を八十キロ以上のものは歩いてはいけない。
11.原型をシュミレーションで変化させる(原型⇒変化型)
ⅰ削ると 「川口君、まゆ毛だけかっこいい」「それじゃー、サングラスをして、マスクをかけると男前になる」
ⅱ肝心がない 『古典』 人が賞賛するが読まない本。マーク・トウェイン
ⅲ.合成・付け足すと 「おれは、おまえの夫だぞ」「おまえなんか夫じゃないやい。夫の下に、どっこいでもつけろ」「おっとどっこい」『使ってみたい落語のことば』長井好弘
ⅳ.尺度をずらす・場所⇔時間 二つ目の角を曲がって、それから朝まで真っすぐ。 『ピーターパン』バリ
ⅴ強調表現◎.極端な場合を提示 せめて指先ほどでも寛大になってください。『桜の園』チェーホフ
◎大げさ 白髪三千丈
◎always 歌姫・・・ 女性歌手はみんな歌姫と呼ぶべきである。『紋切型辞典』フローベール
12.ないものの提案 泉重千代さんが百十五歳の時に「どんな女性が好きですか」と聞かれて答えた言葉。
「・・・・・年上の女」 『大往生』永六輔
13.不可能の提案 違ってたら、この鯨を一口で平らげて見せるぜ。『白鯨』メルヴィル
Ⅳパターン化 情報を処理するときに、ある特定の形式や手順をとります。形式に関する事、論理に関する事に大きく分けて考えていきます。
○形式に関すること(面白い言い方・表現) パターンを見抜きパターンに当てはめていきます。パズルを解くように形式に当てはまると「なるほど」という感覚になります。
1.パロディー 『来た、見た、逃げた』 『クオ・ワディス』シェンキェーヴィチ
◎過去、ライブの出来事の利用「あーっ、血だ」という演技がある「あーっ、痴漢だ」
2.縁語 手ぬぐいとおもふてかぶるふんどしはさてこそ恥をさらしなり 『東海道中膝栗毛』十返舎一九
3.同音異義語・掛詞 勝頼と名乗る武田の甲斐なくて軍(いくさ)に負けて品の(信濃)わるさよ
○文末を掛ける 実に恐るベシュビヤスの噴火山だ。 『当世書生気質』坪内逍遥
4.ゴロ合わせ 明治時代の川柳ゴロ合わせ mobil/自動車でもうビルの曲がり角
5.落ちを最後に明かす 侵入者 あんまりあわてて追い出してはいけない人---新聞記者であるかもしれないから。 『悪魔の辞典』ビアス
◎条件限定 カリフォルニアは住むにはいい所だ。君がたまたまオレンジだったら。フレッド アレン
6.数値化 「女は大人になるまでに十八へん変わる」 『紅楼夢』
7.主客転倒 いまや仔牛がコックをあぶり 人の背中に駱駝が乗る。 『あべこべの世』ハイネ
8.本末転倒 「君は信用できんというのか? わしの目は、物差しよりも確かなんだぞ」『霜葉は二月の花に似て紅なり』茅盾
9.無関係をそえる 物乞い旅芸人村に入るべからず。『伊豆の踊り子』川端康成
10.反復 秘密秘密と語るな秘密 戦時中のスローガン
11.違う用法で繰り返す 一戸建て手の出る土地は熊も出る サラリーマン川柳
12.対比することⅰ場合わけ 結婚したほうがいいのか、それともしないほうがいいのかと問われるならば、わたしはどちらにしても後悔するだろう、と答える。 ソクラテス
ⅱ対比 利子五円お知らせハガキ五十円 サラリーマン川柳
ⅲ語順をひっくり返して並べる 紛争中に専門バカと学生に罵られた先生方は、「お前らこそバカ専門ではないか」と言ったという神話が今に伝わっている。『ヒトの見方』養老孟司
ⅳ類音 「北斗神拳と川上憲伸のちがい」
ⅴ裏返しを並べる 勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり 『徒然草』
ⅵ主客転倒の対比 犬が人をを噛んでもニュースにならないが、人が犬を噛むとニュースになる。ダナ チャールズ
ⅶ反対の用語の対 「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ 『サラダ記念日』俵万智
ⅷ落差 千両箱担いで一分ほどもらい 柳多留
ⅸ補完 道化にはすぐに噴き出す客をあてがってやる。 『ハムレット』シェイクスピア
ⅹ変化 一旗あげようと思い、この世界に入りましたが、一旗あげる前にハゲてしまいました。綾小路きみまろ
ⅹⅰ 基準の違うものの比較 人生の不運は植物より数が多い『アラブのことわざ』
ⅹⅱ 同音異義語・類音の比較 信州信濃の新そばよりも、私ゃあなたのそばがいい。
ⅹⅲ最上級との比較 「その男は、どこから来たんだ? 世界の果てからかい?」「おそらくもっと遠くからだ」 『モンテ・クリスト伯』デュマ
13韻 大嫌いさ。侍も弔いも 『御家安とその妹』
14 .擬人 囀りをこぼさじと抱く大樹かな 星野立子
○論理に関すること 15.矛盾 ⅰ対極の混在の指摘 フランスでは、みんな勲章を軽蔑していながら、相変らず、それをつけているのですね 『モンテ・クリスト伯』デュマ
ⅱ前言ただちに撤回 ワタシダッテ浮気スルワヨ、と口で言っていて、しないこと。コロシテヤルカラと言っていて、殺さないこと。 『女性に関する十二章』伊藤整
ⅲ反対の用語を組み合わせる 「知恵よ、こいねがわくば、おれに立派な阿呆をやらせておくれ」『十二夜』シェイクスピア
16.ナンセンス ほんとに小さなワニさんが 光るしっぽの手入れです ナイルの水をぶっかけて 金のうろこをみがきます! さもたのしげににやりと笑い こっそり爪をならべます にっこり開いたあごの中 さあさおはいり お魚さん! 『ふしぎの国のアリス』ルイス・キャロル
17.影響力ゼロ・無関連 猫の手も借りたい
18.成り立たない因果関係 風が吹けば桶屋が儲かる。
19..飛躍 妊娠でもう東大にやる話 サラリーマン川柳
20..おかしな解決策 ・腹が立ったら、四つ数えろ。非常に立ったら悪態をつけ。『ノータリン・ウィルソンの悲劇』マーク・トウェイン
21.同じ論法相手に適用 オレ粗大ゴミならおまえ危険物 小林達也
◎ぼけ→ぼけ「江戸は広い所だ。日本ほどあらふか?」 連れ「とんだ事をいふ。日本は江戸の二つがけ」 『茶のこもち』唐辺僕編
22. .逆転の発想 (動物が危険なので)妻はさっそく庭に大きなおりをつくって、その中へ入れた・・・・・サルではない、私たちの娘をである。 『ソロモンの指環』コンラード・ローレンツ
23.ずらす、特性の結びつきを変える 「この兎は殺されたときにニャーとは鳴きませんでしたか。」 『八十日間世界一周』ジュール・ヴェルヌ
改定版
http://murakitatsuo1969.hamazo.tv/e1816529.html
English
http://murakitatsuo1969.hamazo.tv/c548033.html