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予測力 最初の2秒で優位に立つ

ケビン・メイニー  ヴィヴェック・ラナディヴェ   有賀裕子訳

 脳科学、思考、発想、などの言葉が好きな人には特に薦めたい本だ。
 人間は体験し記憶し、情報を分析整理してモデル化してあると勘が働くようになる。予測をするのだ。予測が正しい時は理論が深まり、正しくない時は理由を考えたり、修正したりする。情報が多すぎると全て考慮すると時間がかかりすぎる。重点に目がいくようになると予測がうまくいく。相手より2秒速く予測すれば成功することは多い。

アイスホッケー選手を例にこう解説している。
 もし、過去の試合中に脳内に蓄積した情報すべてを休みなく引き出さなくてはならないなら、処理時間と労力がかかりすぎるが、グレツキーはそれをする必要はない。すでに整理、分析、理解を経た、まとまった情報を利用すればよいのだ。それら情報のかたまりは、磨き上げた効果的なプレー方法を示すものだった。彼は試合中にこれを参照し、ゲーム展開に応じて自分の判断で引き出すだけでよい。試合の流れをつかむと、それをきっかけに、過去の試合シーンに関連した知識がよみがえる。すると「おそらく次の展開はこうだろう」と予測がつく。脳は、とあるチームメイトの動きが鈍そうだとか、新入りのディフェンスマンが予想外の位置にいるといった目の前の光景をもとに、予測の精度を高める。そしてすぐに、氷上の出来事に合わせて予測モデルを修正し、次に何が起きるかを驚くべき正確さで当てるのだ。


体験しうまくいったパターンを覚え、分析、理解してモデル化していると瞬間的な判断ができる。失敗したら原因を深く追求し修正すればよい。
鈴木慎一「勘とは合理的な訓練を土台とした瞬間的な確実性をいう。訓練なくしてその勘は育たない」 合理的な訓練をすることにより、よいパターンを覚え、悪いパターンを修正する。
 子どもが同じ物語を繰り返し読んでもらうのは、予測が当たるのがうれしいからでもある。繰り返して予測が当たるようにすることが大切だ。予測は、金融、犯罪予防、スポーツなど多岐にわたって応用できる。
 記憶は一つのファイルに、「カエル」なら、映像、発音、体験、話題などが関連づけられて覚えられていく。それらを基に予測することで深まっていく。いろいろと関連づけて覚え、覚えたことで予測し、覚えたことは使ってみるとよい。 



予...

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